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15 May 2020止まることのない学習④ - 初等部も休校にはならない~算数編~

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このシリーズのほかの記事はこちらをご覧ください:

・止まることのない学習① - 概要:LAISにおけるオンライン授業 /

・止まることのない学習② - リモート教育への移行:MS/HS教員へのインタビュー /

・止まることのない学習③ - 初等部も休校にはならない /

・進み続ける学習➄ - LAIS幼児部で活躍する3人の教員 /

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前回の記事では、当校のスクールコーディネータ―であるDeepaに、初等部がどのような形でオンライン学習を進めているかについて紹介いただきました。今回は、初等部の算数を担当するLorisaがオンライン算数教育ツールを使ってどのように授業を行っているかについて、詳しく紹介してくれます。

Q1. 日本ではまだあまり知られていないですが、世界で最も広く使用されているオンライン算数ソフトウェアの一つであるProdigy Mathの導入など、新しいアプローチを取っているようです。Prodigy とは何ですか?

Prodigyと呼ばれる効果的な算数用プラットフォームを春休みから導入しました。このオンラインプラットフォームを使用することで、生徒は与えられたタスクをなるべく早く終えるようアドバイスを受けます。プラットフォーム内のゲームを使うことで、算数の基礎(1年生から7年生の算数)を、生徒が大好きなファンタジースタイルのゲームで学ぶことができます。また、単にゲーム型学習を行うだけでなく、教員が評価やアセスメントツールを使うことで生徒が頻繁に間違う箇所を表示したり、個々に応じた指導法を用いたりすることができるので、生徒の学習をよりよくマネジメントすることができます。

Prodigyでは、アダプティブテクノロジーを使用することで生徒一人ひとりに合わせた対応ができるように設計されています。一人ひとりの理解度を特定し、必要なスキルの学習を提供することで、さらに難易度の高いコンセプトを学ぶことができます。

Q2. 三次元の図形などを説明するためにもオンラインツールを使用しているようです。オンライン算数ツールを使用することで、どのような学習効果が得られますか?

オンラインツールを使用して三次元の図形を説明するほうが、具体的な立体を直接生徒に見せるよりも効果的のようです。ただ、低学年の生徒は、あるオブジェクトが現実世界でどのように見えるのかということに興味があるようなので、実際の立体を見せたり、バーチャルツールを使ったりと両方を試しています。こちらのサイトでは、凸体と正多面体の関係性を視覚化することができます。表示される120の立体は、操作することで互いに変換させることができます。

Q3. 他の科目と比較したときに、算数は一歩一歩勉強しないと学習につまずく傾向があるという特徴をもっていると思います。オンライン授業を行ううえで気をつけていることはありますか?

最も重要なことは、明確な目標を設定して適切に計画することです。通常、オンライン授業では、生徒が個人またはグループで進められるワークシートをいくつか用意します。生徒の苦手分野を把握することで、授業中の理解度を推測することができます。個人学習の結果に基づいて、似たようなワークを今度はグループで行ってもらい、同グループ内でアイデアを共有し、回答について話し合ってもらいます。授業中にコンセプトをしっかりと理解してもらうようにしており、知識をさらに深めていくために宿題やアクティビティを出すようにしています。

授業を進めていくうえで効果的なのは、授業の始めにウォームアップ兼復習として、前の授業で学んだことから質問を出すことだと考えます。生徒をサポートするには自分の中でフィートバックやヒントがあることが大切で、生徒としても、授業中に聞きにくいような質問を、授業時間以外に躊躇なく直接先生に質問しやすくなります。

Q4. ProdigyやSeeSawなどのオンライン学習ツールは生徒の個別学習に役立ちますか?

オンラインで算数を学ぶことは必ずしも簡単ではありません!しかし、どこに助けを求めるべきかを理解することで、生徒は困難を乗り越えて理解を深めることができると思います。オンラインで算数を教えるということは、さまざまなコミュニケーションツールを活用し、生徒の進み具合を確認し、正確に認識することを意味します。これを実現するために、SeeSawを使って宿題を出すことで、授業以外でたくさんの演習が行えるようにしています。オンラインリソースをうまく活用することで、演習問題も効果的に出すことができると考えます。SeeSawには個別にフィードバックメッセージを送る機能がありますので、教員と生徒で個別にコミュニケーションを取ることも可能です。

-プラットフォームでは、地区レベルからクラスレベルまでの進捗状況と使用状況を統計ダッシュボードで表示できます。

-進捗状況は、各生徒が取り組んでいる学年レベルを表示します。

-各生徒の進み具合をリアルタイムで確認でき、生徒の学習状況の分析データも表示できます。

(Lorisa - 初等部算数を担当)

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