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18 September 2020効率的でエレガント--LAISが考えるICT教育

(Read this article in English. 英語記事はこちら。)

 

執筆:Gabe(幼児部・初等部担当 コンピュータサイエンス科目教員)

2000年1月6日、私は当時小学校2年生で、ITクラスにいました。

C言語コーディング方法を学び始めていたクラスで先生は尋ねました。

「なぜ皆さんはコンピューターサイエンスやコンピューターの使い方を学ぶのですか?」です。

私やクラスメートは多くの答えを出しました。しかし、いくつもの答えは、彼が求めていた解ではありませんでした。

質問の後に、先生は言いました。

「皆さんは世界の人々の様々な問題を解決するためにコンピュータサイエンスを学んでいるのです。コンピュータサイエンスを学ぶことで、すばらしいものを創ることができ、別のレンズで世界を見ることができるようになるのです。」

先生の言葉は深く私の記憶に残りました。1つは先生が明確にコンピューターサイエンスの本質を仰ったこと、そしてもう1つは、(当時私は星が発光可能色に変化して永久に回転するプログラミングを作り終えたばかりだったため)親友のジェイクが夢中でポケモンカードを数える彼に見せたくて興奮していた時だったからです。

コンピュータサイエンスは、非常に興味深いテーマです。保護者は、私たちLAISの提供する科目名が”ICT(情報通信技術)”ではなく、”コンピュータサイエンス”なのかを尋ねます。私はいつもこう答えます「ICTが外部の電気ケーブルである一方で、コンピュータサイエンスは、あなたが住んでいる家だと考えてください。実際に家を持たずして家につなぐ電気ケーブルの学習に焦点を当てているのは時間の無駄と言えるでしょう。 」

一般的な小学校のICTカリキュラムは、生徒がWord、PowerPoint、Excelなどのソフトウェアを使用できるようにすることに重点をおいています。しかし、正直に言ってしまうと、それらはYouTubeのビデオをいくつか見て、誰でも自分で教えられるような内容です。 LAISは、Edward Gilbreath校長のもとで、私と中高部の担当者であるShannon先生がこの古い考えから離れて、生徒達にとってより豊かな内容に向かうことを可能にしました。

想像してみてください。LAIS小学部5年生の生徒たちは、サイエンスクラスのレポートとして、パワーポイントを作る代わりに、外の世界に発信できるよりインタラクティブなWebサイトを作成します。彼らはWebサイトを通じ、自分が住んでいる社会での課題に対し、学校で学んだことを解決策として、社会に対して働きかけることもできます。

LAIS小学部4年生の生徒がスクールフェアの腕相撲コンテストの巨大ロボットアームを作成しているところを想像してみてください。生徒は円を手書きで描く代わりに、シンプルなギアとモーターで独自のデバイスを作成し、完全なアイソメトリック図を描くことができます。

デバイスを操作する方法と、シンプルで意味のある親への感謝カードをデザインする方法を学んでいる、小学部1年生の子供を想像してみてください。

コンピュータサイエンスの勉強は、コンピュータサイエンティストのように考える能力を養います。生徒は、「Computational Thinking(計算論的思考)」と呼ばれる思考法を習得します。これには、抽象化、アルゴリズム的解法、パターン、および問題を分解する方法等が含まれます。これらは、一般的なカリキュラムでほとんど教えられないスキルです。

ここで興味がある人のために、主としてLAIS小学部のComputer Scienceの簡単な概要を紹介します。

(ここでは、各レベルの入門コースのみがマークされていることに注意してください。またCambridge国際カリキュラムではYear 1は年長で、Year1が小1です)。

中高部クラスは、プロジェクトベースの授業に切り替えました。生徒がすべての中高部教員のサポートの下で行う長期的なプロジェクトと融合した形で、コンピュータサイエンスの専門分野を習得できるようにしたいと考えています。 中高部コーディネーターのStelios Prezerakosのリーダーシップのもと、生徒はハードウェアとソフトウェアだけでなく、写真、ビデオグラフィー、Webデザイン、デジタルマーケティング、コーディングなどの関連スキルにも触れていきます。

LAISでは、すべての生徒がコンピューターサイエンティストや開発者になるとは限りません。私たちの目標は、技術的に知識のある政治家、起業家、教師、医師、ミュージシャン、アーティスト、マネージャーの未来を築くことです。 

子どもたちは、人生のさまざまな側面に精通できるように、新しいことを探究できる必要があります。 LAISでは、自ら問題を解決し、人からの解決策を待たない、能動的な人を育てるよう努めています。 

私たちは子供たちに、テクノロジーがどのように発展したか、それを可能にした先人たちについても理解させたいと思います。コンピューターサイエンスがどのように進化したかを理解することで、子供たちがコンピューターサイエンスがどのように進化し続け、適応し、その成長に貢献する準備ができるか、について考えることができることを願っています。